こぼれ落ちていく日々は
会社を休んで、期限ぎりぎりの乳癌と子宮癌の健診。ばったり従妹に会った。1,2分話してそれっきり。従妹はその後仕事に行ったらしい。
もっと若い頃は、癌の健診だって毎年じゃなくて良かったし、数年に一回の健診だって、何とも思わなかった。今は、ちょっとドキドキする。友達の友達が、とか、知人が癌だとか、闘病中だとか言う話を聞くようになった。
そう、死がわたしの背中に張り付いていたっておかしくない年齢になった。それで、最近は思う。わたしは自分のやりたいことをやりたいようにやって、たくさん周りに迷惑もかけた。今だって、周囲に迷惑をかけながら、やりたいように生きていると思う。それならもし今すぐ死んでしまっても、後悔することなんてないんじゃないか。
・・・確かに、そうだなあ。好きなように生きてきて、思い残すことはないかもしれない。でもなあ、でもなあ。
でも。
もう少し、生きていたい。
つまらないと文句を言う毎日を、誰かを誤解したり、誤解されたり、自分の未熟さを責めたり、自分自身の理想と現実のギャップにがっかりしたり、そういう毎日を、もう少しだけ味わいたいんだ。
その中にある、夫と一緒にテレビを見てゲラゲラ笑ったり、犬を撫でるときのもふもふの感覚を、晴れた空の青を、ふいに訪れる小さい喜びを愛してる。
許されるなら、こんな毎日がもう少し続きますように。
緊張の面持ちで結果を待っている。